世間では「無職はアメリカのビザを取れない」と言われがちですが、3年以上無職の私でも、余裕?でアメリカ観光ビザ(B2ビザ)を取得できました。
この記事では、申請から面接、そしてビザ受け取りまでの流れを実体験ベースでまとめていきます。
アメリカB2ビザとは
まずB2ビザの説明をしておきましょう。
簡単に言うと、観光とか、友達・家族に会いに行くとか、そういう目的でアメリカに行くときに使うビザです。
90日以上アメリカに滞在したいときや、ESTAが使えない人は、これを取る必要があります。
いわゆる「観光ビザ」ってやつです。
取得すると10年間有効です。
なぜB2ビザを取ろうと思ったのか?
普通なら日本のパスポートがあれば、ESTA(電子渡航認証システム)で簡単にアメリカに入国できます。
でも私は、イランやキューバなど、アメリカが指定している「渡航歴があるとESTAが使えなくなる国」に行ったことがあります。
そのため、ESTAの申請が却下されてしまい、やむなくB2ビザを申請することになりました。
あと今年、南米に行きたいと思っていて、南米へ行くにはアメリカ経由が圧倒的に安いんですよね。
なので、アメリカを経由して南米へ行くためにも、B2ビザを取得しておく必要がありました。
つまり、「渡航歴でESTAが使えなくなったこと」&「南米行きの経由地としてアメリカを使いたかった」ってのが、私がB2ビザを取ろうと思った理由です。
ビザ申請と面接予約
ではさっそく、申請に入っていきましょう!
1.DS-160フォームをオンラインで記入・提出する
まずはアメリカ国務省の公式サイトから非移民ビザ申請フォーム(DS-160)を記入します。
【DS-160オンライン申請ページ】
https://ceac.state.gov/genniv/
アメリカ大使館の公式YouTubeチャンネルにアップされているこちらの動画を参考にしながら申請しました。これは学生ビザの申請ですが、だいたい同じです。
職業選択では「Not Employed(無職)」を選びました。
過去5年間に訪れた国すべてを入力する欄があります。
私は70か国くらい行っていたので、この入力作業だけでかなり時間がかかりました(笑)
※申請時の注意点
Post Visa Categoryで「Non-citizen, Non-resident」を選んでしまうと、面接予約画面にて「利用可能な枠がありません」と表示されて、一生面接予約ができなくなります(2025年2月時点)。
明らかな仕様バグですが、ご注意ください。
2.ビザ申請料金の支払いと面接予約
DS-160を提出したら、次は申請料の支払い、そして面接予約です。
(2025年6月時点の申請料は185ドル)
申請と同じくこちらの動画を参考にしました。
ビザ申請はお早めに!
↑面接スケジュールのスクショ(2月14日時点で、5月27日まで埋まっていた)
面接の予約枠は、3か月先まで埋まっていることもざらにあります。
特に旅行シーズンや大型連休前などは、なかなか空きが出ません。
しかも、面接スケジュール(空き状況)は、ビザ申請料金を支払った後じゃないと確認できないという謎仕様。
「支払ってみたけど、全然空きがなかった…」という事態もありえるので、本当に注意です。
たとえば、「新婚旅行でアメリカ行きたい!」と思っていても、面接予約ができなければ出発に間に合いません。
ESTAみたいに気軽に直前で何とかなるものではないので、できるだけ早めに申請を始めるのが安心です。
ビザ面接
いよいよ面接です。
持ち物リスト
面接当日に慌てないように、事前に持ち物をしっかり準備しておきましょう。
↑ChatGPTで生成したイメージ画像(笑)
【必須】
・パスポート(6ヶ月以上の残存期間があるもの)
・過去10年間に発行された古いパスポート ←必要なかった
・DS-160確認ページ(バーコード付きのページ)
・面接予約確認ページ(印刷したもの)
・証明写真(背景白、5cm×5cm)1枚
→ スピード写真だと5cm×5cmはなかなかないので、私は以下のサイトで作成しました。
証明写真サイズメーカー|pic-chan.net
コンビニでプリントできて簡単です。
【任意】
・銀行の残高証明書(三菱UFJ銀行の場合、発行手数料770円) ←必要なかった
無職の場合、滞在費を賄えるかの証明として銀行の残高証明書を持参するよう案内しているサイトもあったので念のため持っていきましたが、一切確認されませんでした。
面接当日の流れ(在日米国大使館:東京バージョン)
私は千葉に住みのため、「Akasaka the hostel」というアメリカ大使館から徒歩13分の安宿に前泊しました。
カプセル風の部屋で1泊、5,121円でした。
アクセスが良く、リーズナブルで清潔感もあって快適でした。
前泊を考えている方にはおすすめです。
↑赤坂のアメリカ大使館
8時45分にアメリカ大使館に着きました。
基本的な流れは、こちらの動画の通りでした。
大使館の外で列に並ぶ→セキュリティチェック→書類提出→指紋採取→面接
大使館に入るまでに約50分、入ってから面接が終わるまでに約40分かかりました。
面接で聞かれたこと
無職だから、根掘り葉掘り聞かれるのかと思って緊張していましたが、実際はめちゃくちゃあっさりでした。
聞かれたのはたったの2つだけ(英語):
・なぜESTAを使わないのか?
→ イランやキューバへの渡航歴があるからです。
・アメリカのどこに行くのか?
→ ロサンゼルスです。
以上!
その場で「あなたのビザはapproved(承認)されました」と口頭で伝えられました。
無職の理由やお金のことは一切聞かれず、1分くらいで面接終了です。
「あれ聞かれたら、こう答えよう」とかめっちゃシュミレーションしてたのに、簡単すぎて拍子抜け(笑)
まあ、馬鹿みたいに並んでるから、一人にそんなに時間かけてられないよねって感じです。
あとはビザが発行されるのを待つのみ。(パスポートはその場で預けることになります)
ビザ受け取り
ビザの受け取り方法には郵送(有料)と指定されたビザ受け取りセンターでの直接受け取りがあります。
私は直接受け取る方法を選びました。
面接から5日後にこちらのメールが届きました。
【本文要約】
アメリカ大使館からパスポートと書類が届いたから取りにきてね。
場所:東京都新宿区左門町13−5 左門町パクスビル4階
時間:平日の9:15〜13:15(13時までに行くのが安心)※祝日は休み、予約はいらない
持ってくもの:
顔写真付きの身分証明書、ビザ申請時のUID番号(ビザのポータルとか予約確認書に書いてある)、パスポート番号 代理で取りに行く場合は委任状(家族でも必要)
↑左門町パクスビル
無職なんですぐに取りにいきました。
最寄り駅:
四谷三丁目駅(東京メトロ丸ノ内線) 徒歩約5分
四ツ谷駅(JR中央線・総武線、東京メトロ丸ノ内線・南北線) 徒歩17分
エレベーターで4階のビザ受け取りセンターへ。
身分証明書とUID番号を提示して、ビザが貼られたパスポートを受け取りました。
待ってろよ アメリカ!
最後に
結論として無職でも特に問題なくアメリカB2ビザは取得できます。
正直なところ、アメビザの取得はまあまあ面倒で、時間もお金もかかります。
行きたい国から順に行こうとすると、こういう落とし穴にハマることもあるので、世界一周のような長期旅行を考えている人は、旅行計画をしっかり立てたほうがいいっすよ。
これからビザ申請に挑戦する皆さんの参考になれば光栄です。
良い旅を! Bon voyage!